あたしと寮と狼先輩。
「はあ…やっぱりここにいたか」
部屋に入ってきたのは桐原先輩だった。
それも、盛大な溜息付きで。
「あれー?遥どうしたの?」
あたしのことは抱きしめたまま、ドアの方を見る楓先輩。
ドアを開けて左を向くとすぐにベットがあるため、あたしが抱きつかれてることは一目瞭然だ。
「てめえがこいつのこと起こしに行くっつってから何分経ったと思ってんだ、あ?」
桐原先輩…なんか怖いんですけど………
眉間にシワが寄っていて、ガンを飛ばされてるようにしか見えない。
というか、
『ッ先輩!いい加減離れてください!』
思いっきり胸板を押すと、力を抜いていたのかあっという間に先輩との間に距離が生まれた。
…た、助かった。
「あーあ。遥が良いところで邪魔するから〜。ね、凛ちゃん?」
キラキラスマイルで賛同を求めてくるが、あたしは全力で首を横に振った。