あたしと寮と狼先輩。
外ではまだ雨が降っていて、たまに雷の音も聞こえる。
けどもう怖くて体を震わせることも、声をあげてしまうこともない。
それは、桐原先輩の腕の中にいるおかげなんだろうなあ………
この安心感はお母さんとお父さんに抱きしめられたとき以来かもしれない。
いっつもあんな無愛想な顔してるのに…
桐原先輩はとても温かい人だ。
『先輩…』
「…なんだよ」
『ありがとう…ございま、す…』
お礼を言ったまま、あたしは夢の中へと堕ちてしまった。
「…今日は襲わないでやるよ」
クスッと笑う先輩の言葉に気づくはずもなく。
あたしのことをぎゅっと抱きしめる先輩もそのまま目を瞑った。
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『んぅ………』
あ、れ………
いつの間に寝ちゃったんだ?
…………あ。
思い出してボンっと顔が熱くなる。
あたし、桐原先輩の腕の中で…
今考えるとすごいことを普通にやってしまった。どうしよ…!!!
一旦起きよう。
そう思い目を開けたら…
「すー…すー………んん」
目の前に桐原先輩の顔がありました。