午前0時にキスして
午後2時50分、ダンジョンブルーのドアが開くと細身の黒いスーツを着た篠原さんが店に入ってきた。
那智さんは、椅子から立ち上がると「ここにどうぞ」と言って自分の座っていた場所から1つ飛ばしの椅子に手を伸ばす。
「何か、飲まれますか?」
「大丈夫です」
那智さんは、篠原さんが座るのを確かめカウンター内に入りグラスを2つ出すとお茶を入れ1つ篠原さんの前に出した。
「ここ、あなたのお店だったんですね」
那智さんは、お茶を口に含みながらニコッと笑う。
「あの...こんな事聞くのも変かもしれません、だけど聞きたくて」
篠原さんはグラスを見つめながら話し始めた。