強引男子のイジワルで甘い独占欲


スクリーンには何十人っていう人の名前がもう既に流れていたけれど、主題歌もこれから盛り上がるところみたいだしまだまだ英語の羅列は続くようだった。

私たちは後ろの方に座っているから劇場全体が見渡せるけど、見る限り六分の一くらいの人がもう退席している。
ミステリー映画だとかラブストーリーだったらエンドロール後に何かあるのかもと期待して見ている人も多いかもしれないけれど。
観ていたのはアクション映画だしスッキリ終わっていたしで、エンドロールの後後味を変えるようなちょっとしたストーリーや爽快感を加速させるようなサービスショットがあるのは考えにくい。

私だって眞木がいるからなんとなく座ってるだけで、ひとりだったら席を立っていたところだ。

「全部じゃないと思うけど。木原がおまえに理不尽にキレてるのは聞いてた」

そう答えた眞木にため息をつく。
あの時確かに、通りかかるとしたら眞木だって思ってはいたけれど、まさか本当に聞かれてるなんて思わなかった。
カッコ悪いところ見られちゃったなと思ったけれど、相手は眞木だ。
もう何度もそんな姿見られてるしと開き直る。



< 101 / 226 >

この作品をシェア

pagetop