強引男子のイジワルで甘い独占欲
「普通なの……?
だって私にはその肉団子とカラフルなピーマンの煮込んだようなヤツとか」
「パプリカな。……おまえ、パプリカ知らないとかさすがにマズイだろ」
「伊達巻みたいなやつとか」
「出し巻き卵。伊達巻って正月だろ」
「とにかく、そんなの作れないって話! それを普通だとか言われても全然普通じゃないし」
「でも俺にとっては普通だし。
おまえ料理できないのか。ああ、それで嫁探してたわけか」
呆れたように笑う眞木に、むっと口を尖らせつつも事実なだけに言い返せず。
そんな私を見た眞木がまた笑う。
「そんなのがコンプレックス?」
「別にそうじゃないよ。だってまだ努力もしてないしそんな段階じゃないもの」
「でも今不満そうな顔したから」
「今のはハッキリ言い当てられてちょっと面白くなかっただけ。
よく分からないけど、コンプレックスって自分じゃどうにもできない事を言う気がするから、やればできるのに何も努力してない私の料理問題はコンプレックスとは違うでしょ」
もう一度、よく分からないけどと付け足した私を眞木がじっと見つめるから何かと聞くと、また笑われてしまう。
今度もまた呆れたような笑みではあるけれど、さっきみたいに100%の呆れできはないように見えた。
さっきの、料理できないのかって笑みがバカにしたのみってするなら、そこに少しだけ好意的なモノが加わったようなそんな笑み。