電波的マイダーリン!
「…あ゛~…あったかいけど手が…手が…」
「真っ赤だ…ヤベェ…しもやけになる…」
「手袋してないのにバカするからよこのバカ」
「素手だったのかよ」
あたしと瑞希が花梨のカイロで手を温めているのを、花梨とカイトが呆れた顔で眺めている。
二人とも寒がりなのか完全防備だったらしく。
その点、あたしと瑞希は寒さなんて関係なかったので、手袋もしてなければマフラーもしていなかったのだ。
バカは風邪引かないっていうけど…
…寒さまでわからなかったという新発見……orz
「はーい席つけー。さっきはなんか盛り上がってたけど、風邪引くなよー」
教室に入って来た真中氏が、教壇に向かいながら言う。
「センセー!あたし手遅れみたいっす!!」
「はいはーい!俺もです!!」
「悪いが私はお前たちの心配はしていないからな。」
「ちょっwwいいんすかそれ先生としてどうなんすかww」
「ちーちゃん。俺等はしょせんそんな扱いなのさ。バカだから!」
「あばばばばばww」
「榊、ちょっと自重しようか。そして席に着け。」
真中氏は寒いからなのかロウテンション。
他クラスの瑞希は慌てて自分の教室に戻って行った。
そんなこんなで、今日も一日の始まりです!
「もうすぐクリスマスだし、なんかする?」
昼休み、花梨がお弁当を食べながらそう言った。
あたしはお母さんが久しぶりに作ってくれたお弁当を頬張りながら「う~ん」と唸る。