×ルームメイトの内緒話×
「俺、日本で"巨匠"に何回も手紙送って、ようやく教えてもらえて。
必死に勉強して。
……俺に任せてよ。
俺が、必ず会社立ち直らせるから」
言おうと思っていなかったことまで口をついて出てくる。
でも母さんは顔をこちらに向けようとしない。
「母さ……」
「…………ね……」
割と大きくなってしまった俺の声に被る、本当に小さな声。
だけど驚くほど響いたその声は、俺を黙らせるのには十分だった。
「……任せて、なんて……言わないで。
わたし……分かってるの……わたしが悪いんだって。
だから……あなたが責任負うことなんてないの……。
"紺"……あなたが背負い込まなくていいの……!」