【完】こいつ、俺のだから。
「あ、ごめん。仁菜から言いなよ」
「あ、え、あ……っと、先輩ここにいるってことは、どうかされたんですか?」
咄嗟に思いついた内容が、それだった。
単純に、保健室にいた理由が気になったんだ。
「あーうん。ちょっとしんどくてね……。でもどうってことないよ」
「……!!
そんな……!寝ててください!具合悪いならあたしの手当てなんてしなくて良かったのに!」
あたしは慌てて先輩に近づき、腕を引いてベッドの方まで連れて行かせた。
「無理しちゃダメですよ!」
「うわっ!」
強引にベッドに座らせると驚いた先輩だけど、あたしはそのまま続けた。
「頭痛ですか?腹痛ですか?痔ですか!?」
「……え、あぁ……腹痛……。って、え?(今、痔って言った?)」
「腹痛ですね。薬飲みましたか?」
「いや……(え、痔ってイメージあんの、俺?)」
「わかりました!持ってくるのでそのままでいてください!」