ヘタレ王子と子猫
実は私たちが通っている普通の公立高校と、お金持ちやらエリートだけが通う学園が隣接して建っているのだ
まあ規模はまるで違くて
うちの校舎は学園の四分の一にも満たないのだけれども
そういうわけでどうしても関わることになってしまう
「そろそろ練習はじめるか…」
「ええ〜もうちょっと休もうよー」
『ちょっとそこのあなたたち』
そこには大野誠の集団の先頭にいた女子生徒が眉にシワをよせていた
「な、なんでしょう」
『大野様がお通りするのよ。どきなさいよ』
態度でかいなあ
これだからお金もちは…
『あら?なにか不満でも?』
「いえ」
不満だらけだっつの
堂々と道の真ん中通らなくたっていいじゃんか
学園のやつらはみんな変なやつばっかり
次の大会は絶対こんなやつらがいる学園に負けてられねえ!
練習あるのみ!
神様は努力してる人を無下にしたりしない!
「おら!!みんな立て!練習はじめるぞ!」
「「はやいよ〜!」」