メガネの私は好きですか?






「だって、メガネしててもしていなくても飯田さんって事には変わりないでしょ? それにその強気な性格もオレわりと好きだしね。」


「何っ、勝手なこと……。」



口から出任せを言っているのかもしれない。

けど有馬の口調は優しくて、それに吊られるかのように涙が引っ込んでしまった。



「……ふ、ふん、どーせ口先だけでしょ。」



私が強気の姿勢を崩さないでそんなことを口走ると、有馬の気配をさっきより近くに感じた気がした。



「じゃあ、信じさせてやるよ。」


そう耳元で声がしたと思うと、前触れもなく視界がクリアになった。


そして、感じる唇の感触。



「……ん、んんっ!?」



何が起こったのか、一瞬分からなかった。



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