メガネの私は好きですか?







心に生まれた気持ちの変化に上手く対応できない私はただ、この胸の鼓動を鎮めようとギュッと制服を握りしめた。




────────……






「もしもーし、絵美さーん。」


「………。」


「おーいおーい、聞こえてますかー? ……駄目だわ藍、絵美ったら上の空よ。」


「デコピンすればいーんじゃない?」


「ナイスアイデア! ……えいっ」


「え……痛っ、」


教室の机でボーと肘をついていた私は、おでこに感じた痛みで我に返った。


「……な、何っ」


「何じゃなーい! どうしたの絵美、ずっと黙り込んじゃって。」



私の前の席に座った弥生は顔を覗き込んで、怪訝な表情をした。




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