【続】三十路で初恋、仕切り直します。

「……法資ってほんとスケベだよね」

指摘された法資は気分を害する様子もなく、にっこり笑顔でやり返してきた。

「おまえもな。スケベっつぅか意外に体エロいし、おまえのぐずぐずになってるときの顔、すげえ好き」
「……もうっ」

こうやっていちいち揶揄されると、ときどき本当に「勘弁してください」と降参したくなる。

「エロくなんかありません。……胸、すごいちっちゃいし」
「……そうか?」
「そうだよ。ミニマムだよ」

胸のサイズは前から数えて何番目というレベルだし、スタイルも決していい方ではない。エロいどころかむしろ胸が小さいわりにお尻が大きくて不恰好だと思う。でもそれがいいのだと言わんばかりにお湯の中で法資が手を伸ばしてくる

「……ちょっと休ませて。もっとゆっくりしてから……」

2人で浸かっていると少々狭いバスタブの中で身を捩って、胸に触れてこようとした法資の手をかわすと、「そう警戒すんなって」とまたしても笑われてしまう。

「ペース配分くらい考えてる。シンガポール帰ったらまたしばらくヤれないんだから、簡単に抱き潰すわけないだろ」

露骨なことを言われたけれど、それよりも法資と一緒にいられる時間が有限だということが今の一言で思い出されてしまい、そちらに気が取られる。


無意識に沈んだ声で「……もう明後日かぁ」と呟いていた。



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