しましまパンツマン
帰りの車中は、アスうさぎさんの特製手作り石鹸の心地よい香りで、臭い匂いは相殺され、窓を全開にしていれば、どうにか耐えられそうでした。



旅館に戻る途中。
イチノちゃんは、なっしーに理を入れて花吉さんの金物屋に寄りました。



「彼が例のゆるキャラくん?」

車の後部座席を見て花吉さんは尋ねます。


「そう。女将さんが頭を抱えてると~」

イチノちゃんは、花吉さんに小声で言いました。


「『ゆるキャラのお尻も緩みにおいたつ臭い匂いも人気の秘密』なんてね」


「花吉さん、自然現象なら1時だけどね~」


「そりゃそうだわ。何か入り用?」


「大きな金タライある?1番大きな」


「ん?もしかして……」


「うん、湯船汚されないように」


「なるほど」

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