【完】人形達の宴~通りゃんせ~
ダメだ…。
しっかりしろ、私っ!
瞬時にそう思った私は自分自身に平静になれと言い聞かせ、そして諒ちゃんの顔を見た。
辛そうに痛みに耐えている、諒ちゃんと視線が合う。
冷や汗が顔中流れ落ちる諒ちゃんの顔にソロリと手を持っていこうとした時、諒ちゃんの口がフルッと震えながら真剣な顔で話しだす。
「ゆ…い、ここ…はヤバ…イ。…逃げ…ろ。………あ゛ッ……ック゛ッ……」
「やだよ…。諒ちゃんを置いて逃げたくない」
「い…いから、逃げ…ろ」
睨みつけるように私を見る諒ちゃんに身体が震えて、涙がたくさん零れ落ちてきた。
ここで私が逃げたら絶対に諒ちゃん、殺されちゃうよ?
だから諒ちゃん一人、ここに置いてはいけない。