僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜
「遥希、俺も社長の言うことに賛成だ。」
「渡部さん……?」
「その辺りにいそうな男の子が6年で天才子役にまで上り詰め、今じゃうちの看板タレントにもなっている。天才子役まで上り詰めたのは、遥希の人一倍頑張った努力のおかげじゃないか?だから、少しくらいワガママを言ってもいいと俺は思っている。」
渡部さんの言葉に思わず下を向いた。
こんな俺がワガママを言ってもいいのか……?
父親の方を見ると、遥希のしたいようにしたらいいと口を動かした。
拳にグッと力を入れて、
「母のことと向き合いたいので、仕事をセーブさせてください。」
「分かった。ゆっくり休んでくれ。」
俺この事務所に入れて本当に良かった……
渡部さんも社長も俺のことこんなにも考えてくれていて……
俺本当に周りの人に恵まれている
この人たちを大切にしないと……