僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜



先に食べ終わり食器を下げて、歯を磨きに洗面所に行った。



ボーッと歯を磨いていると、




「遥希、もう時間だそ。」



「もうふぉんなひぃかん⁉︎(もうそんな時間⁉︎)」




口をゆすいで部屋に戻って、慌てて着替えて伊達眼鏡をかけてランドセルを背負って玄関に行った。




「行ってきます‼︎」



「行ってらっしゃい。」




玄関のドアを開けて外に出ると、渡部さんの車が止まっていた。



仕事はないけれど、俺の身を守るために登下校は渡部さんの車で行く。




「おはよう、遥希。」



「おはようございます。」




車に乗ってドアを閉めると、車が発車した。




「久しぶりの学校だよな?」



「はい、撮影が休みのときにお母さんが死んだから、学校に全然行けてないですね……」




朝からこうやって学校に登校するのは3週間振りだ。






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