【新】俺様社長の溺愛
廊下に一人取り残された私は、

頭はパニックになったまま、部屋の中に入った。


…とりあえず、身の回りの用事をしなくちゃ。


その事だけを頭に入れて、事務的に用事をこなしていく。

すべてが終わり、ベッドの中に入った私は、

一気に涙が溢れ出していた。


…もう私の触れてくれない。

…もう、私に笑いかけてもくれない。

…そうさせたのは、この私自信。


・・・こんな状況になって、初めて、

秀人が好きだと分かった。

その好きが、兄としてではなく、一人の男性としての好き。


でも、今更、どうしようもない。

どんなに好きだと分かっても、この気持ちは伝える事すらできない。

・・・秀人は、結婚すると言ったのだから。


…どんなに泣いても、どんなに喚いても、

秀人は私を抱きしめてくれない。

あの晩、私に触れたのが、最初で最後なのだから・・・
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