ズボラ女子が恋をした場合。
周りの人がだいぶ増えてきた。
さっき放送が流れて、もうすぐ花火が上がるらしい。
買ってきたものを一緒に食べてる時、遥斗はずっと何か言いたげな感じだった。
最近の遥斗は変な理由って、やっぱり私を心配してくれてるのかな。
恋愛偏差値ゼロ以下の幼馴染の前にいきなりイケメンが表れて、お金だまし取ろうとしてるんじゃないか、とか。いや私そんなお金持ってないけど。
「…すず」
「はっ、はい」
「俺、最近おかしいんだ」
あっ、自覚あり…??
「お前が、……可愛く見えてしょうがないんだ」
「……は?」
何を言い出すの???
「他の男と居るとこ見ると、この辺がおかしくなって、自分でもびっくりするくらいイライラする」
心臓のあたりのシャツをぎゅっと握りながらそう言う遥斗。
「俺以外の男に、笑いかけて欲しくないって本気で思ってる」
……え……?
なにこれ……。
こんなのまるで……
「俺、お前のこと」
真剣な顔でこちらを見つめる遥斗。
大きな音と共に、空に大きな花が咲いた。
「好きだ」