彼の腕の中で  甘えたくて
彼の腕の中で
年末年始は京也と過ごした。

ずっと一緒だった。

彼と二人でダラダラしていたかった。

「今年はとっても忙しい年だった。」

「由衣、それは仕事に充実できたってことだろ?俺だって新聞や雑誌くらい読んでいるんだ。」

「知ってたの?」

「週末はベッドの中で忙しくて何も聞かないが、君がどんな仕事をしているかくらいはだいたいわかっている。」

「本当?」

「その逆はないと思うけどね。」

「京也がどんな仕事をしているのか知らないわ。」

「知りたい?」

「ううん、知りたいっていうままでいたい。」

「何、それ?それってすっげいやらくない?なんでそんな風に言うんだ?信じられない。単に仕事の話で俺をおかしくさせないでくれよ。」

「私、普通だけど。」

「・・・・・」

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