悠久幻夢嵐(2)-朱鷺の章-Stay in the Rain~流れゆく日々~










幼い時からいつも一人……隔離され続けた生活。


アイツの傍には、
倉智の名乗った男が一人。



そんなアイツの元に寄り添うように姿を見せたのは、
司宮竜也(つかさのみやたつや)と
呼ばれていた朱鷺宮の実の兄。


司宮と遊んでいた時間を見た倉智は、
朱鷺宮が唯一楽しみにしていた
その時間をも奪い取った。



全ては、影宮の贄として
無事に朱鷺宮を降家させるため。



闇の中、その身を深く鎮めながら
アイツは独り床に座って何かを描きつづけていた。



幼い朱鷺宮の記憶。













俺には……アイツが居てくれた。


うちの奴らは、
俺からアイツの存在を奪う事はなかった。



だから……今の俺は、
ここで歩き続けることが出来る。





だけどコイツには……。












少しでもいい。



アイツが俺の気配に気が付いてくれたら。








危険な行為と知りながらも、
朱鷺宮がいる場所を辿るように
意識の中へと潜り込んでいく。
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