捨て猫にパン
「ケータイ、借りていい?」
「あ、ハイッ。どうぞ」
テーブルの上の2つのスマホを操作した倉持さんは、
「ハイ、番号交換」
切れ長の目を緩ませて、あたしの手にケータイを置いた。
その目、反則ですっ!近いですっ!
思わず顔をそむけたら、2本目のタバコに火をつけた倉持さんが、
「ヤ?」
って、聞くから。
あたしは上ずってしまいそうな言葉を飲んで、ただ首を横に振った。
「明日、仕事?」
「ハイ、そうです」
「電車、乗れそ?」
って…聞かれると。
満員電車の人混みにいるかもしれない痴漢が怖い。
でも、出勤にタクシーを使えるほどたくさん給料を貰ってるわけでもなし、歩きやチャリなんて無理だし。
…困った。
「あ、ハイッ。どうぞ」
テーブルの上の2つのスマホを操作した倉持さんは、
「ハイ、番号交換」
切れ長の目を緩ませて、あたしの手にケータイを置いた。
その目、反則ですっ!近いですっ!
思わず顔をそむけたら、2本目のタバコに火をつけた倉持さんが、
「ヤ?」
って、聞くから。
あたしは上ずってしまいそうな言葉を飲んで、ただ首を横に振った。
「明日、仕事?」
「ハイ、そうです」
「電車、乗れそ?」
って…聞かれると。
満員電車の人混みにいるかもしれない痴漢が怖い。
でも、出勤にタクシーを使えるほどたくさん給料を貰ってるわけでもなし、歩きやチャリなんて無理だし。
…困った。