捨て猫にパン
「真琴、連れて行きたい所ある…って、オイ、大丈夫か?」


「うん…平気…」


「顔、真っ赤だぞ?熱?」


「なんかちょっとボーッとして目眩とか吐き気が…する、の…」


「バカ、何で早く言わねぇんだよ。それ、熱中症じゃね?」


「少し休めば…楽になると思うんだけど…」


「ベッドで寝てろ。俺、フロント行って氷もらってくるから」


「うん…アリガト…」


布団をかけずにベッドに転がり、あたしは涙で滲んだ天井を見つめる。


せっかく連れて来てくれたのに。


迷惑かけちゃった…。
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