Sun time
ガララ…。
第一相談室のドアが開く音がする。
入ってきたのは小島先生。うちのクラスの担任だ。
ボランティア実行委員の担当先生だったんだ。
教室でボーとしてて話し聞いてなかったから知らなかった……。
「よーし。皆集まったな?
ってあれ?うちのクラスの奴はどうした?」
「葉月が具合悪かったみたいで保健室に。付き添いで真子も行きました。」
「担当の俺のクラスが全員来てないと格好がつかねぇじゃねぇか‼︎」
「そこぉ!?」
この先生は本当に…‼︎
「まぁ、それは置いといてだな。
実行委員の活動予定表配るぞ。」
予定表が私のところまで回ってきた。
「えぇぇ?」
アホみたいな声が私の口から出る。
驚きを隠せなかった。
「泊まり込みボランティア〜山を綺麗にしちゃおうぜ? ピカピカ大作戦‼︎〜
ってなんですか‼︎」
しかもネーミングセンスの悪さ。
これは絶対小島先生が付けた名前だろう。
これ、絶対大変だよね?
一週間泊まり込み…って…
私…干からびちゃうよ‼︎
「お前、担当の俺のクラスなのに聞いてなかったのか!?
泊まり込みできる人だけって言っただろ?」
「 聞いてませんでした‼︎ 9時消灯なんて酷いです‼︎」
「寝る子は育つだ‼︎」
「それは迷信です‼︎ 私、毎日8時間は寝るけど、158センチしかないです‼︎
しかも携帯禁止ってこれ酷いじゃないですか‼︎」
「がんばれ(笑)」
「しかも、山から登校って…。無理ですよ‼︎」
「山って行ってもすぐそこのだし。バス通ってるから歩くわけでもねぇし。」
………。
携帯ないのは辛いよ…。
まぁ、修学旅行気分で!
あ、何か楽しみになってきたかも‼︎
私って単純だなと改めて実感した。
「特進の生徒は、泊まり込み参加自由なんだがどうする?」
小島先生が特進のA組の方に向かって言った、
さすが特進。
やっぱり勉強大変だから望月さんと成瀬さん参加しないのかな?
「俺は参加します‼︎」
「望月が参加するなら俺も。」
「わ、私は、遠慮します…。勉強が、あるので…」
申し訳なさそうに頭を下げる特進の女子生徒
特進だから勉強も忙しいのだろう。
「特進のボランティア実行委員は三人のうち2人だなー。」
成瀬さんと望月さんは参加。
確か望月さん学年TOP5に入ってるらしいし…。
成瀬さんは転校生なのに、特進に行ったってことは相当頭がいいってことだ。