今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
ゴホッ、ゴホッ。

 締め付けられていた首が開放された途端、咳き込んでしまった。

 息がまともにできなくて、苦しかった。

 壁に張り付くように縫いとめられていた身体から一気に力が抜ける。
 酸素を求めるように何度か大きく深呼吸。


 航太のヤツ。
 思い切り、やりやがった。



「とにかく外に出ようぜ」

 祐太朗に促されるように俺達は体育館を後にした。


 太陽が傾いて、外も薄暗い。

 校舎からは楽器の音が聞こえた。
 いつもは気になる音ではないのに、他に誰もいないからだろうか。音楽が切なさを帯びて流れてくる。


 肌寒さに少し震えながら、手を広げて大きく息を吸いこんだ。

 新鮮な空気と取り込んで、一息。



「やっと、落ち着いたな」

「ああ」

 2人で人心地ついて顔を見合わせる。


「とんだ1日になってしまったな。ごめんな。悠斗」

 なおも謝る祐太朗。

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