今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「そのあとは?」

「……家業を……継ぐつもりだけど」

「家業……」

 鋭い目つきで俺を見た歩夢。
 なんか変なことでも言ったか?


「確か、家業は須王百貨店。父親は社長でしたよね? 他にもいくつかの会社を経営している、所謂、御曹司ってところでしょうか」

「はっ? なんでそんなことを知ってる」

 誰にも、少なくとも高校ではそんな話はしていない。

航太だって知らない。陽菜も。


須王百貨店は兄が継ぐことが決まっている。

次男の俺はその他の会社を引き継ぐ予定。

別に隠すつもりはないけど、自分から言うつもりもないことだった。


 それを何でこいつが知ってるんだ?

 驚きすぎて目を剥いている俺がおかしいのか、歩夢はクックッと声を殺して笑う。


「柳葉付属中に従兄弟はいませんか?」

 歩夢は謎解きを愉しむみたいにヒントを与えていく。

「柳葉……?!」

 思いもかけない学校名が出てきた。


 私立の超進学校。
 偏差値が高すぎて、入学するのも進級するのも難しいと言われている学校。

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