今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「陽菜はこれから国際試合に出場して、世界ランキング上位を目指して戦っていくんです。試合をするのは陽菜だけど、自分で勝ち取っていくべきものだけど、1人で戦っていくわけじゃない。実力を発揮するためには、そばで守って支えていく人間が必要。そう思いませんか?」

 陽菜の将来。自分の将来。


 こいつはどこまで先を見据えているんだろう。
 どんな未来が見えてるんだろう。


「……」

 俺は何も言えなかった。


「陽菜が大きく羽ばたけるように、輝きを失わないように、守って支えていく、その覚悟はありますか?」


 その問いに「ある」と即座に答えることが出来なかった。

 見たこともない真剣な顔をした歩夢を目の前にして、俺は膝の上で両手を握りしめた。


 こいつはどんな覚悟も、とっくに出来ているのかもしれない。


 けれど俺は……



 突きつけられた現実に頭がついていかない。

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