名無しの手紙

あいつの顔が一層険しくなってから、あいつは言った。

「あと、ミカちゃんのお墓に花置いてくのやめて。目障り」

”ミカちゃん”。

「ミカはわたしの友達。なんでお前にそんなこと言われなきゃいけない?」

わたしの顔も比例して険しくなる。

ミカは死んだ。

ずっと前に。

「あんたのせいで死んだんだよ」

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