誘う、誘ってる【短編】
化粧室を出ると鹿島さんはレジで会計を済ませているところだった。慌てて駆け寄りお財布を出す。
「あの、すみませんお会計」
「いいよ。俺が誘ったんだし。こういうときは素直にご馳走さまって言って」
「ありがとうございます」
鹿島さんを見上げる。
少し不機嫌……というよりは、どこか苦しそうな。お店を出て駐車場の社用車に向かう。鹿島さんの背中を追う。もう空は暗く、敷き詰められた砂利を踏み鳴らす音が耳に障る。
やっぱり気になる。
「あの」
「何?」
振り返る鹿島さんは駐車場のライトにてらされて、逆光。
「私、何かしたでしょうか……?」
「あの、すみませんお会計」
「いいよ。俺が誘ったんだし。こういうときは素直にご馳走さまって言って」
「ありがとうございます」
鹿島さんを見上げる。
少し不機嫌……というよりは、どこか苦しそうな。お店を出て駐車場の社用車に向かう。鹿島さんの背中を追う。もう空は暗く、敷き詰められた砂利を踏み鳴らす音が耳に障る。
やっぱり気になる。
「あの」
「何?」
振り返る鹿島さんは駐車場のライトにてらされて、逆光。
「私、何かしたでしょうか……?」