DL♥︎マスクの奥の。


「…だけど、心配だ。」

「…え?」


突然溜息をついた先生に、マヌケな私の声が漏れる。


せ、せんせ?


そんな私の気持ちに気付いたのか、スッとその視線を外し、髪をくしゃりと触り始めた。

そして、


「…俺の前以外で、あまり大人っぽいメイクはしてほしくないかな。…なんて…。」


そう呟くと、「ごめんね、嫉妬深くて。」と付けたし、困ったように微笑んだ。


それさえも、今の私には刺激になって。

ちっとも迷惑なんかじゃない。

寧ろ、逆で…



「…先生の為に買ったんです…。」

< 20 / 25 >

この作品をシェア

pagetop