DL♥︎マスクの奥の。


ち、近いよ!せんせっ!


そんな私に、目を細め、マスクの奥の頬を上げる先生。



「その、、何だが今日はいつもより大人っぽくて綺麗だから、てっきりデートだったんじゃないかって、、そう思ったんだけど…」

「へっ!?」


デ、デート?!


その言葉に、集まる熱を隠すため慌てて俯く。


「そ、そんなわけないじゃないですかっ!」


他の人とデートだなんて、、そんな事あるわけない。

けれど、それぐらい違って見えたって事だよね…?


大人っぽくて綺麗、、

服装は今までだってこのワンピースを着て来た事はあったし、

髪型だって、伸びたって感じる程期間は空いてない。


変わった所と言えば、

何時ものメイクについ先日購入したグロスを塗っていただけで、、。


も、もし、そうだとしたら。

先生が“大人っぽく感じた部分”がソレなら、、気づいてくれた事は凄く凄く嬉しい。

だって、先生にそう思って欲しくて、買った物だもん!


煩く響く鼓動。

先生にまで聞こえてるんじゃないかって、、

そのぐらい、ドキドキしちゃってる。

少しでも落ち着きを取り戻したくて

キュッと目を閉じ、小さく深呼吸をしてみた。
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