桃の花を溺れるほどに愛してる
「あっ、ビビってる?」

「はぁっ?!べっ、別に、ビビってなんか……っ!」

「はは。大丈夫、だいじょーぶ。俺、女は殴らない趣味だから」


 そう、なんだ……?

 そのまま男にも殴らない趣味を持って、最終的にケンカなんてやめてくれたらいいのに……。


「でも、女の子は殴らない代わりに、食うんでしょ……?」


 刹那、聖くんはキョトンとした。

 えっ?なに?私、変なことを聞いちゃった?いや、“ヘン”なことは聞いちゃっているけどさ……!


「女を食う?……って、なんだ?」

「……はい?」

「人間が人間を食うってこと?なにそれ。信じらんねぇんだけど」


 これは……素?聖くん、本当に意味を分かっていないだけ?それとも……。


「えっとね、ほら、あの……女の子を襲っちゃう的なさ……ねっ?分かるでしょ?」

「いや。ぜんぜん」


 嘘をついているような顔じゃないし、本当に“女の子を食う”の意味を分かっていないの……?

 それとも、分かっている私の方が異常なのか……?

 なんにせよ、分からないならいいや。聖くんは遅刻やサボりの常習犯だけど、心は純真っていうことで!変に知識をあたえる必要もないよねっ!
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