桃の花を溺れるほどに愛してる
 私と春人は聖くんのあとを追い、私の隣に春人、私の前に聖くんという形で窓際の席に腰掛ける。

 すると、すぐに司さんが人数分のお手拭きと水を運んできた。


「メニューが決まりましたら呼んでください」


 ……やっぱり、司さん、なんだか嫌そうな表情を浮かべている?

 前に見た時よりもテンションが格段と低いというか……若干、怒ってる……ようにも見える。

 えっ。私達、無意識のうちに何かしでかしちゃったのかなっ?!だったら、すぐにでも謝った方が――。


「カフェ·オ·レとショートケーキとチョコレートケーキ、桃のヤツとメロンのヤツとチーズケーキと……あと、モンブランとロールケーキとプリンと抹茶パフェを1つずつね」


 ――っ?!

 えっ……えっ?ちょっ、ちょっと、聖くん?まさか、1人でそんなに食べるの?!いくらなんでも頼みすぎなんじゃ……っ?!


「センパイたちは?」


 しれっとした様子で聞いてきた聖くん……ということは、私達によく食べるということを見せ付けたいわけじゃなくて、本当に心の底から食べたいから注文したの?!


「私は……ショッ、ショートケーキで」


 聖くんの注文の量の多さに、私はそれを言うのがやっとだった。


「僕もそれでお願いします」


 春人はそうでもないみたいだけど。
< 237 / 347 >

この作品をシェア

pagetop