桃の花を溺れるほどに愛してる
「あっ、あとっ――」

「――ミックス·オ·レを2つ、お願いしますね」


 私が頼もうとしていた飲み物を、春人が代わりに言ってくれた。

 2つ……っていうことは、春人もミックス·オ·レを飲むのかな?


「はいよ……っと。分かりました」


 司さんは私達が注文したモノをメモに書き、厨房の方へ消えていった。


「あっ、ありがとう、春人。代わりに言ってくれて……」

「いえいえ。桃花さんのことならなんでもお見通しですから♪」


 ……あれ?いつもの笑顔だ……。さっきまで聖くんと険悪ムードっぽかったけど、もう怒ってないのかな?


「それにしても……聖くん。注文しすぎなんじゃないの?」


 たくさんのケーキを注文していたけど、私なら食べきれないわ……。値も張るだろうし……。


「そ?別に、普通だけど?」

「そう……」


 司さんが嫌そうな表情を浮かべていたのって、聖くんがたくさんの量を注文したから……?

 でも、店側としては、たくさん注文をしてくれて嬉しいんじゃないの?

 うーん……よく分からない。


「聖くんって甘党なんだね?」

「そうみたい。甘いの、かなり好き。ここの店の甘さとか最高!……けど、あまり来たくねぇな」

「え?」


 それは……どうして?
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