Doll‥ ~愛を知るとき
 

胸元には、十字架のペンダントが掛かったまま。

そのペンダントを外し、着替え終わったジーンズのポケットに、そっと押し込んだ。


樹のアパートには行けない。

最寄りの駅どころか、あたしは住所だって覚えていない。


樹のケー番も‥。

いつも電話帳や履歴を表示して掛けるだけだった。


だけど、既にアパートの前で待っていた刑事に、彼は捕まっているかもしれない。

もう、樹には会えない。


─ 会いたくない‥


  会いたくなんかない‥


 
< 128 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop