Doll‥ ~愛を知るとき


続けて、右端の男の人が立ち上がった。

無言で あたしを見つめている。

色黒の肌に、短くカットした髪はローライトのブラウン。

痩せていて背は高い。


歳は、樹と変わらないみたい‥

そんなことを考えて、胸がチクンと痛んだ。


「エナ、大丈夫やったか?」


─ この人も‥


樹と同じ方言‥。

関西訛りの言葉が耳についた。

あたしは、返事をせずに長椅子の真ん中を見た。


 
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