Doll‥ ~愛を知るとき
あたしは、彼を振り向いた。
浩也は椅子から立ち上がり、あたし達の前に来た。
そして
「愛翔!何回ゆーたら分かるんや!女みたいに自分のことを名前で呼ぶなってゆーてるやろ!」
と、怖い顔で怒鳴った。
「なんで‥?なんで、愛翔に怒るの?呼んだのは、あたしなのに!」
咄嗟に愛翔を庇った。
叱られた愛翔は、恐怖を感じて固まっている。
浩也は、あたしに視線を向け、怒りを含んだ声音で言った。
「コイツがゆーたから、お前も、そう呼んでるんやろ!」
やっぱり、何も変わっていない‥
変わる気なんて微塵も無いんだ‥
「愛翔、歯磨きして、お布団行こっか。」
浩也に答えず、あたしは愛翔を抱き上げた。