Doll‥ ~愛を知るとき
テレビ番組で覚えた歯磨きの歌を口ずさんで、愛翔のちっちゃな歯を磨いた。
「クチュクチュしてね。」
「うん。」
コップに水を入れ、愛翔に手渡す。
愛翔は上手に口を濯いだ。
まだ二歳になる前、愛翔は歯磨きが嫌いで歯を磨かせてくれなかった。
口を固く閉ざして、何がなんでも開けなくて困った。
あの頃のことを思い出すと辛い。
「おトイレ行ったら、ねんねしようね。」
「はーい。」
トイレを済ませた愛翔を連れ、あたしは寝室に入った。