Doll‥ ~愛を知るとき
 

─ 新しい従業員‥

  先輩だったんだ‥


信じられない気持ちで、いっぱいになった。

同時に切なさも感じていた。


高校を卒業したあと、樹は、東京に行っていたと話してくれた。

調理師の資格を取り、一年間 東京で働いて、先月こっちに帰って来たんだって。

「やっぱ、地元がいいよな。」

「はい。」


お店が見えて来た。

裏口から、一緒に中に入った。

「じゃ、愛波ちゃん。これからヨロシクな。」

事務所に向かう彼に、軽く頭を下げる。

切なさが大きな波になって、胸の中を渦巻いていた。


 
< 259 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop