Doll‥ ~愛を知るとき
浩也は、あたしの初恋の人が樹だとは知らない。
伝える必要も無いから、触れることはしなかった。
だけど
「愛波ちゃん。」
お店の中で、樹がそう呼んだから
「愛波、アイツと知り合いなんか?」
事務所に呼び出されて、浩也に質問を受けた。
「高校の先輩‥。」
「それだけか?」
「うん。」
「なんで隠しててん。昔のオトコとちゃうやろな?」
「違う‥。隠してるつもりも無かったもん。」
きっと、浩也は過敏症。
あたしのココロに潜むものを感じ取ったのかもしれない。
7月。
焦りが生じたのか、浩也は、あたしを彼の両親に引き合わせた。