Doll‥ ~愛を知るとき
「失礼なこと言うなよ。」
浩也は、あたしを庇った。
「どうせ止めても、浩也は したいようにするんでしょう?」
溜め息混じりにそう言って、彼の母はソファから立ち上がった。
「おい、母さん‥。」
彼の父親が宥めるように声を掛けた。
「本当に‥、地球の裏側にでも行って結婚すればいいのよ。」
あたしにチラッと視線を遣って吐き捨てるように言うと、彼の母はリビングルームを出て行った。
気まずい空気に居たたまれない気持ちになる。
だけど、感情に蓋をした。
表に出したって どうしようもないことは、ちゃんと分かっているから‥。