Doll‥ ~愛を知るとき
「お疲れ様‥です。」
ほっとしたと同時に、トキメキが生まれている。
「愛波ちゃん、ジュース飲む?」
不意に訊かれて、返事を躊躇った。
樹は悪戯な笑みを見せ、公園の入り口にある自販機へと歩いた。
その姿を追い掛けるように、あたしも歩いた。
予想外の出来事。
すごくDOKIDOKIしていた。
羽蟻が数匹、自販機の灯かりに誘われて飛んでいる。
カタンと音を立てて、缶のリンゴジュースが落ちて来た。
「はい。」
「ありがと‥。」
樹に差し出された缶を受け取って、あたしは緊張しながら礼を言った。
彼は、もう一度 自販機に硬貨を入れ、缶コーヒーを買った。