Doll‥ ~愛を知るとき
 

ラピスラズリの夜空に、点々と星々が輝いている。

うっすらと雲で覆われた月が淡く光っていた。


「愛波ちゃん、来月だっけ?結婚式。」

「はい。」

そう返事をして、胸が苦しくなった。

「そっか。もうすぐだな。」

「はい。」


今、ここで本心を打ち明けることが出来たら‥


出来る訳も無いことを、いつも考えてしまう。

自己嫌悪に陥るだけなのに‥。


「じゃ、また明日な。」

「はい。お疲れ様です。」

複雑な気持ちのまま公園の前で樹と別れ、アパートに向かった。

建物の前に停車した浩也の車が見えた。


 
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