Doll‥ ~愛を知るとき
「やだ!ヤメて!樹!ヤメてっ!」
「ヤメて欲しい時は?愛波、なんて言うんだっけ?」
片手で強く抱きしめたまま脇腹をくすぐって、樹は意地悪く耳元で囁く。
逃げられなくて、泣きたくなる。
「やだ!ごめん!ゴメンナサイ!」
くすぐられることが死ぬほど嫌いだって、知ってるくせに‥。
あたしが僅かでも上位に立つことを、樹は許してくれない。
嘲笑(ワラ)ったり、からかったり、そういう態度を許してくれない。
「樹の意地悪!」
スネるあたしに、樹は甘いkissをする。
鞭のあとに与えられる飴。
それで機嫌が直ることを彼は知っているから‥。