Doll‥ ~愛を知るとき


ガラス張りの新生児室で赤ちゃんを見て、浩也と義母は帰って行った。

二人が帰ったあと、和紙に書かれた名前を哀しい気持ちで見つめていた。


あたしに決定権は無い。

ずっと そんな生活だし、なんでも浩也の言う通りにしているから‥。

浩也も義母も賛成しているなら、赤ちゃんの名前は『浩一郎』に決まってしまう。


自分の子どもなのに‥

いくら名付けの先生でも、他人に名付けられるなんて嫌だ‥


「林田さん。」

隣のベッドから、狭山さんがあたしを呼んだ。


 
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