Doll‥ ~愛を知るとき


浩也の機嫌がいい時は、三人で出掛けることもあった。

だけど、いつも途中から、ほんの些細なことで急に機嫌が悪くなる。

なんでも自分の思い通りにならなきゃ気に入らない。

相手の感情なんて考えない。

どんなに歩み寄ろうと努力しても、相変わらず浩也は我儘放題に振る舞っていた。


生後半年が経った愛翔は、ある夜、熱を出した。

突発性発疹は済んでいる。

きっと、風邪だと思った。


その日は飲み会があると言って、浩也は帰宅していなかった。

ケータイに電話をしたけど、留守電になっていた。

愛翔が熱を出したとメッセージを残して、受話器を置いた。

そして、タクシーを呼び、夜間診療のある病院に向かった。


 
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