Doll‥ ~愛を知るとき


「愛翔!泣くな!泣くな言うてるやろッ!」

まだ言葉も話せない子どもに、ムキになって怒鳴っている。

その姿を見る度に、あたしはストレスを感じていた。

「ね、あーくんは、まだ小さいの。どうして叱られてるのか分かってないよ。」

そうやって諭せば、怒りの矛先はあたしに向かってくる。

ドンドンと床を踏み鳴らして歩き、近付いて来ては怒鳴る。

「俺のすることに、いちいち口出すんか?あ!?お前、いつの間に出世したんじゃ!」


滅茶苦茶としか言い様のない文句を投げ付けてくる。

怖さに萎縮してしまって、あたしは何も言えなくなっていた。

反論出来ないもどかしさが苛々を増した。


 
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