Doll‥ ~愛を知るとき


「ごめんね‥。愛翔、ごめん‥。」

最初から全力で守るべきだった。

後悔の念が胸を渦巻いた。

小さな体を抱きしめた時、愛翔の泣き声が激しくなった。

「あーくん、大丈夫。もう怖くないよ‥。大丈夫だよ‥。」

宥めながら、脱がされた肌着とトレーナーを引き寄せた。

「ママァ!ママァ!」

愛翔は、ずっと泣き叫んでいた。

痛みを訴えるような泣き声。

「ね、あーくん、どこが痛い?」

怪我をしたのかもしれない。

愛翔の体を確認した。

「え‥?」

背中に二ヶ所、赤黒く爛(タダ)れた火傷痕があった。


 
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