Doll‥ ~愛を知るとき
仕事中もずっと、暇さえあれば浩也と朝美さんは話していた。
ただの従業員とは思えない、そんな空気を漂わせていた。
お昼のラッシュが過ぎ、パートさん達は順番に賄いを済ませた。
「愛波。次、賄いや‥。」
言い掛けて、浩也は
「朝美ちゃん、先に食べる?」
と、朝美さんを促した。
「愛波さん、お先にどうぞ!浩也くんは、奥さんを優先したいんやって!」
「ちゃうやん!朝美ちゃん!間違えただけやん!」
拗ねている朝美さんを宥めている浩也。
─ この二人、何なんだろ‥
変なの‥
なんにも気にしないふりで、あたしは賄いを済ませた。