Doll‥ ~愛を知るとき
「なんで捨てるねん!」
浩也は怒鳴った。
「だって、食べないから‥。」
「は?」
彼は立ち上がり、あたしに近付いて来た。
「口答えするな!誰の金で買ったと思ってんねん、ボケ!拾って食えや!」
延々と怒鳴り声が響いている。
興奮し切った浩也は、獰猛な野獣。
間近に寄せた顔から、あの生臭い息を感じた。
「今、捨てたもん拾って食えゆーてるやろ!食え!」
チャイルドチェアに座った愛翔は、恐怖を感じて固まっていた。
止まらない怒鳴り声。
感じる不満が胸に充満している。
─ もう、何もかもがイヤ‥
「愛翔と出てく!」
苛立ちを抑え切れず、あたしは咄嗟に そう叫んでいた。