Doll‥ ~愛を知るとき
突然、泣き声が途絶え、愛翔は引き付けたように体を痙攣(ケイレン)させた。
顔は泣いているのに、声が出ていない。
驚いたあたしは、掃除機を放り出して愛翔を抱き上げた。
「あーくん!声出して!」
「うわ~ん!」
大きな泣き声が戻って来て、ホッと安堵の息を吐く。
同時に、怒りが込み上げて来た。
自分の思い通りにならなければ、癇癪を起こして‥
まるで、小さな暴君みたい‥
怒り狂う浩也の姿に、愛翔が被る。
「なんで?なんでママを困らせるの?ねぇ!」
気付けば、床に下ろした愛翔を怒鳴っていた。